買取体験から学んだ和服の保管について
虫干しの季節がやってきました。
長年、買取をして和服の保管について学んだことを書きました。
呉服屋さんや先輩たちが教えてくれなかったことも実体験から学びました。
すべてに当てはまるとは言えませんが、ご自分の和服の保管状態を確認して、末永く、お気に入りの着物を良い状態で保ちましょう。
①畳とう紙に気をつけましょう
特に、下のボール紙はすぐにはずすこと。この紙の糊からカビが発生し着物にまで及びます。老舗店の畳とう紙などでも同様です。畳とう紙をはずしているかたのほうが保管状態は良いようです。
②ウールと絹物は一緒に保管しないこと。
ウールには虫がつきます。絹、木綿、麻には虫はつきません。ウールについた虫は絹物にもつきます。ウールのコートやショール、襦袢なども必ず違う引き出しにいれましょう。弊店では買取の時、ウールのお着物はお断りしています。スペースがないので、別保管できないからです。
③絹の大敵は湿気です。
水辺に近いお家や新しいコンクリート建てのマンションなどでは湿気が多く、絹を固くさせます。柔らかい絹がゴワゴワとこわばった感触になることがあります。湿気取りを置いたり、気候を見ながら、風にあてると柔らかくなります。屋外では太陽の光も絹を固くしますので注意してください。着物を着てあげることがなりよりいちばんですね。
以上、着物の保管について書きました。
買取に伺うと、保管によりせっかくの上等な品が悲惨になっていることもあります。
特に、長く着たい思い入れのある品は、まめにお手入れをなさってください。
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